2009年11月24日

AutoTraderのシグナル指示と、ポジションサイズについて

AutoTraderへの多数のお問い合わせ、ありがとうございます!

早々に作者の想定を超える反響を頂き、現在対応が少し遅れがちですが
一つずつ対応していきたいと思うので
何か、ご不明な点などありましたらお気軽にコメントをお寄せ下さい
ご質問などのコメントはこちらからどうぞ!

では以下、今回お問い合わせ頂いた中で
最も説明不足でした"AutoTraderのシグナル指示の見方やポジションサイズのアレコレ"です。

■ ポジションサイズについて

AutoTraderのシステム(ポートフォリオ)はすべて
Buy / Sellの勢いを、0~1の値で持ちます。
そして、そこにレバレッジを掛けた分だけ、実際にポジションを持ちます。

こう書くとすこし戸惑うかも知れませんが、ルールはすごく簡単です。
早速、Frame-TypeBPの先週の例を引き合いに少し書いてみます。

※ 以下のレバ10万という値がどこから来たかというと、
 『資産100万円は、1万ドル。そこにレバレッジ10倍を掛けて10万ドル』です。
 (レバレッジを掛けたあとの通貨単位のサイズを出したい時はUSDベースの方が簡単)

先週の流れはこのような感じです。

ただ、実際の取引口座では、800通貨単位分のポジションは持てないですね。
皆様ご存知の通り、取引業者には最低通貨単位というものがあって、最低でも1万通貨とか1000通貨単位で取引しないといけないわけです。
という事で、AutoTraderは四捨五入してなるべく近いポジションを持ちます。

例えば最初の『Sellポジを800通貨分持つ』という指示なら、
1000通貨口座ならば1 lot持ちます。800だけ持つのは無理なので1000持ったという事ですね。
これが1万通貨口座の場合は、800じゃ最低単位の10000に全然届いていないのでノーポジになります。

ちなみにこれが『Sellポジを12000通貨単位分持つ』という場合だったら
1000通貨口座は12 lot持ちます。指示通りに持てますね。
1万通貨口座は1 lot(1枚)になります。10000単位ごとしか持ててないので指示より少ないですが、しょうがない所です。

このような感じで、先ほどのシグナル指示を見てみると、こうなります。

…1000通貨と1万通貨で随分トレードに違いが出てくるのが分かりますね。
実際、ずいぶんと資産効率に違いが出るので、できれば1000通貨の口座を強くオススメします。

ちなみに、Signalの指示というのは、口座でのポジション保有量を指示しているので、その日に立てる枚数ではないです。
例えば、Sell 15 lotと指示されていても、すでにSell 12lotを口座で持っているなら、その日は3 lot売り増すだけです。
逆に、口座にSell 15 lot持っている時にSell 3 lotという指示が来たら12 lot手仕舞う事になります。

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で、昨日23日だと、Sell 0.037 という指示なので
100万円の口座でレバ10倍という設定でも、1万通貨口座ではノーポジのままです。
1000通貨だと4 lotですね。

本来、100万円でレバ10倍の1000通貨口座ならポジションは100ロット持つ訳ですが
昨日の段階では、たったの4ロットしか持ってません。
…シグナルの指示が小さいうちはこのような感じで、それほどしっかりポジションは建てません。
ほとんどノーポジ中のようなものだと思って頂いて良いです。

今日の24日なんかは、更に小さくなってSell 0.023なので、1000通貨口座は2 lot決済し、現在保有中のポジションはたったの2 lotです。

…本来、最大で100 lot取引するようなレバレッジ設定ですから、使う側の心境としては
「よーし100ロットでもどんと来い!」と思って臨むわけですが
実際が50分の1のサイズで決済とか、非常に地味でしょんぼりなトレードをしているので
落差に拍子抜けされた方も居られると思います。

ですが、この異様なほどの細かい管理こそが、AutoTraderの真骨頂でして
これが、じわじわと資産形成に効いて来るので
まったりのんびり眺めて頂けると良いです。

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ちなみに、上で図例に挙げたSellの増減を、実際のレートに当てはめてみると
100万円の1000通貨口座でレバ10倍の場合…

1.4980 Sell 1 lot
1.4842 Sell 6 lot
1.4917 Sell 5 lot
1.4972 Sell 3 lot
1.4869 Close 12 lot

[決済内容]------------------------------
1.4980 Sell → 1.4869 Close = +111
1.4842 Sell → 1.4869 Close = -27 x 6 = -162
1.4917 Sell → 1.4869 Close = +48 x 5 = +240

合計 +189 pips (1 lot当たり)

という事になります。
ただ、本来100 lot持つ設定なのに上では1lot単位で見てるので、
口座全体から見た儲けという意味では、100分の1の+1.89 pips と言った方が正しいです。100分割してトレードしてますので。

とまぁ、ご覧の通り、ひっっじょうに小さいです。でも、スプレッドの影響も100分の1ですから、スプレッド損というのはほぼ皆無です。

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で、こんな地味なトレードをした訳ですが
これこそが大変FrameTradeらしいトレードになります。

FrameTradeのメインはほぼ長期のトレンドフォローです。
長期的な動きで、がっつり勝つことを目指します。
本来、これが取れればまず負ける事はないのですが
ただ通常そういった長期トレンドフォローは、
最近のようなもみ合い相場でどんどんジリ貧になっていき
がっつり稼いだ分を吐き出してしまい、最終的にはトントンだったりややプラスという程度に終わることも少なくないです。

ただ、このFrameTradeはご覧の通り
今回Sellしか建てず、そのタイミングも基本はレートが落ちてきてから徐々に売り増す後追いのトレンドフォローらしい乗り方で
平均レートも段々下がってしまっていますが
それでも最終的には、そこそこのところですぐポジションを小さくして、結果的に利益を出しています。

FrameTradeの良さはこういう所で、ジリ貧の苦手相場でも何とか折り合いをつけて、地味に生き延び続けます。
もちろんややジリ貧になる時もありますが、小さく地味なコントロールを
人間なら面倒すぎてやっていられないほど地道に繰り返します。
場合によってはじわじわと勝つこともあります。

23日→24日は 2 lotで負けてしまいましたけども
先ほどの小さい勝ちとの相殺で、以前から続けているなら、ほぼ現状維持が出来ています。

という訳で、今はあまり派手さはなく
トレードサイズが異様に小さいですが、それで正常です!ので
AutoTraderの虎視眈々具合にどうかのんびりとお付き合いください。

というかむしろ開始するタイミングとしては、現在ほぼノーポジ状態なので、始めやすい状況です。

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最終的には、EURUSDだけじゃなく他の通貨ペアにも対象拡大予定なので
そうなると、虎視眈々と重い一発を放つチャンスもそれなりに来るので
今後は段々と地味さも解消していく予定です。


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posted at 2009年11月24日 09:18