2006年05月30日

トレード講座番外編 - 昨日裁量トレードした時の話 -

昨日、ちょこっとだけ裁量やりました。4tick抜いた所で危ないと思ってすぐ逃げましたが。
で、今日は折角なので、トレード講座番外編という事で、ちょっといきなり実戦になりますが、普段裁量やる時に自分が何をどう解釈し、何を考えながらトレードしているかをレポートします。

ちゃんと直近のチャートだけでレポりたいと思います。

―では早速。

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トレードする通貨はGBP/USDです。なんか個人的に一番読みやすいんですね。特に天井と底の瞬間の「熱」が読みやすい。
ただ、ジェットコースター通貨なので読み間違うと非常に危険なので、いつも「無理はしない。危ないと思ったらすぐ逃げる!」と、何十回と自分に言い聞かせながらトレードします。

ではそんなGBP/USDのチャートを昨日までの4日分。(水曜~月曜まで)
以下、この図を元にレポるので、別ウィンドウで立ち上げると読みやすいと思います。
タブブラウザの人は、URLだけコピペして、IEで開いた方が読みやすいかも。

○ クリックで拡大します

まず、一つバンド系のインディケーターが出てます(上下黒色で中央が緑の実線)ので、これについて説明しておきますが、これは自作した『24時間前のレンジ推移が分かる』だけの、ごく単純なものです。
具体的には直近24時間分の高値と安値のうち、一番高い値と安い値をそれぞれ黒線で、その中央を緑線で表示してるだけです。
VT使える人なら誰でもすぐ作れると思いますが、一応スクリプトのZipファイルUpしときます。(ダウンロード)
表示してるのは5分足なので直近288本分ですね。上のスクリプトを使う場合、periods を288に変更して下さい。(1時間足ならperiods = 24 です。)288本となると、PCが非力な場合ちょっと辛いので、使う場合は気をつけてください。
(※参考までに、自分が普段使用しているPCはCPU Athlon 3200+ , memory 1GB)

先に、このインディケーターの注目してる点を書いておきます。

普通に考えると、過去24時間以内の高値,安値なので、サポート/レジスタンス的にちょっと参考にするくらいしか使い道無さそうなんですが、
これ、もう一つ意味があって「ちょうど24時間前にレンジが狭まった(一方へ動いていった)時間帯というのは、なぜか翌日にとっても重要な場合が多い」
という、自分でもよく分からないんですが、どうもそういう現象があるようなので、それを見るのに使ってます。

具体的にはチャートに赤丸と番号が振ってあるので、それを見てください。1~10番まであります。
一応、それぞれの番号別にちょっと解釈を書くと

 1.地味にこのあと、DayHigh(この日の高値)を更新しにいきます
 2.ちょうど、この日の下値攻めの最戻しの瞬間だったりします
 3.微妙だけど、急落したあとの急騰の地点ではありますが、こじつけ臭いのでスルー
 4.ここからちょっと大きく下げます
 5.反転してあげます
 6.一応この瞬間に少し上値を抑えられるんですけど、大して意味は無いですね
 7.6と同様
 8.この日の高値、反転の瞬間
 9.まぁ6.7.と同様に、上値を抑えていってますが、これもこじつけに近いので、スルー
 10.下落が止まり反転する瞬間。ここで反転して急騰し、翌日は大きく上昇します

というような感じで、わりと面白かったりします。まぁ、3,6,7,9の説明はちょっとこじつけなので、そこはまぁ特に意味は生じなかったと思っておきましょう。

まぁでもこれ、見ての通り全然万能じゃないです。なんとなく「きな臭い瞬間」が来そうだよという目安にして、他よりちょっと値動きに注目するという程度ですね。
システムに組み込めるようなもんじゃないです。あくまで裁量でトレードする時に、ちょっと意識して「反転するかも知れないぞ」と自分に注意を喚起するのに使う感じです。
でもまぁわりと役立ったりします。
というか、これが表示されてないともう落ち着かないというか…。

あと、実際はもう一つ表示してるインディケーターがあります。ただ、それは現在使用してるシステムとも関係があるのでちょっと公表できません。すみませんが、ご了承を。

さて、前置きだけでかなり長くなりましたが本題に。
以下、曜日で説明しますが、図のチャートにはそれぞれの日ごとの高値安値ボックスの左上に曜日を書いておいたので、それを参照して下さい。
時刻はEST(米国東部時間)です。

まず、チャートにはアラート3本をライン代わりに引いてあります。VTに慣れてない人の為に説明しておくと、左側にある赤いボックスに白文字で書いてある
Alert: 1.8744, 1.8665, 1.8652 の事を今言ってます。それぞれのラインに赤い線が引いてあります。
これはどう引いてあるかというと、水曜の最下落地点Aと、最戻し地点Bがメインですね。ちなみにこのように「NYの時間帯にDayHigh, DayLowを更新しに行った時の最戻し地点までのレンジ」は個人的にわりと重視して、勝手に「NYレンジ」と呼んでよく参考にしてます。これは結構強めのサポート/レジスタンスとして機能する事が多いように思います。
特に、今回で言うとBの方の「最戻し地点」の方は、かなり重視します。
実際、木曜はこの前日にはっきりとつけたB地点できれいに2回も跳ね返されてますね。
金曜も一度高値を更新して戻したあと、やはりこのBのラインで跳ね返され、結局200pips近く下げて行きます。
ちなみにこのB地点はそもそも水曜の序盤につけた、水曜序盤の安値です。そのあと数時間後に更新されてますが、すぐ反転してるので、そこそこ機能してます。
この水曜序盤のサポートラインが、そのままレジスタンスになった感じですね。まぁこういう「サポートがレジスタンスになった場合、通常より強力なレジスタンスラインになる」というのはテクニカル系でよく言われてますが、実際そうだと思います。

ただ、金曜序盤で、そんなレジスタンスを一旦ブレイク。でも、この場合は時間帯が気になるところ。プレイヤーの少ない時間帯です。
だからここはむしろ、「プレイヤーの少なくなった時間帯にこっそり、ここに逆指値を置いてる奴らを狩りに行った」のだと解釈します。というか勝手にそう妄想してます。

と、テクニカルな話はそのくらいにしておいて、実際にトレードした月曜のレポにそろそろ移ります。

月曜、実際にチャートを確認したのは4:00ESTくらいですね。レートがこの日の高値に推移してて、ちょこっと売ろうかどうか迷いました。

で、実際何をどう考えながらトレードしてるかというと以下のような感じです。
…バカっぽいところはスルーで。

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「はぁトレードしたい。。トレードしたいなぁ」
「でも、ブログでもシストレだけじゃなく裁量でトレードやるかも知れない事を書いておいたし、やってもいいかもな…」

レートは1.8610辺り

「やっぱりここからだと、売って大きく抜けたらって妄想したくなるな」
「…でも、ここからなら上にブレイクして1.8660辺りまで行くかも」
「でも行かないかも知れない。金曜の下げは強烈だったから、月曜続落はよくあるしなぁ」
「ただ、金曜の再下落地点からは、順当に切りあがって来ている。下げが強烈とはいえ、翌日の序盤がこれだと、この後は買い戻しになる確率が高い」
「実際1minの動きも今、高値へ切りあがってきてる感じだ」
「…ヤバイかも」
「やめといた方が無難かな、そもそも損切り置くにしても1.8660じゃ遠い」

って思った瞬間、一気にブレイク。2-3分で30pips上げてビビる

「あー、、、買っておけば良かったのか…」
「まぁでも売らなくてよかった。やめといて良かった。」
「やっぱり損切りラインが意識出来て無いエントリーはすべきじゃない」
「今は売らなかった判断を勝ちと同様に思っておこう」 ※←こういう自分への説得は意外と大事。無理なトレードを生まない為に。特にスキャルパーは、稼ぎ焦って無理すると命取りなので

「さてここからどうするか」
「売るとしたら1.8650を超えてから勢いを見て、という感じにしたいかな」

しばしチャートを眺める

「しかし、…急騰したわりに意外と続かないな、この上昇 (※1minで見てます。まださっきの上昇から12分くらい)」
「さっきつけた高値1.8642付近まで行っても、動意が薄い。薄いまま落ちてく感じだな」
「まぁ欧米勢休みだしな」
「しかし、瞬間的に2-3tick上げるようなこともないってのは…」
「……」
「…そうだな、次、高値付近に来たら、5tickくらいの極狭StopLossで、売ってもいいかもな」

ここで、1.8638 Short

「損切り損切り、とにかく損切り」
「危ないと思ったらSLの前でもすぐ逃げる、逃げるぞ」

以下、頭のなかそう連呼しつつチャートに集中

レートは少しずつ落ちてくる
でも、1.8627辺りでサポートされまた上げてくる

「やっぱすぐ落ちてくる形じゃないか」
「下げ方も、あんまりまとまった利益確定っていう感じもしない」
「…欧米勢休みだし、あんまり大きく狙えそうに無いな。分かりにくいなら無理は禁物だ。次ちょっと下げが来たらさっさと切ろう」

ここでちょっと下げたとこで決済 1.8634 Close (Bidは 1.8631)

--

とまぁそんなトレードのみで終了。
実際はショートしたとこがこの日の高値ほぼドンピシャ!で、もうちょっと持ってれば大きく抜けたんだけども、逃げた事の方が大事だと思うようにしてます。そう思い込みます。

自分は、大勝を狙いすぎなとこがあるので、いつも意識するのは、「稼ぎ焦らずとにかく逃げること」。
薄利でも危なければさっさと逃げます。「差損益ゼロの地点までは様子を見よう」とかやる事もありますが、あんまりやりません。
危険を感じたら利益が乗ってる、乗ってないに関らず逃げます。
薄利は結果であり、気持ちは損切りです。
そして損切りした事をちゃんと自分で自分を褒めます。
なんというか、そういうのって大事で犬に芸仕込むのと同レベルかも知れないですが、ちゃんと一回ずつ自分の損切りを褒めてあげます。
じゃないと段々損切りが遅れて行ってしまいがちなんですね、自分の場合。まぁ意志薄弱というだけなのかも知れないですが。

という訳で裁量レポでした。
今回はまぁ、久々だったのでいつも以上に慎重やってた感ははありますが、いつも裁量の時はこんな感じでトレードしてます。


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posted at 2006年05月30日 15:58

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コメント

投稿者 ニャンコ : 2006年05月30日 23:12

リアルな雰囲気が伝わってくるような講義をありがとうございます 。

プリントしてよ~く理解したいと思います。

ひとつ教えて下さい m(_ _)m

>特に天井と底の瞬間の「熱」が読みやすい。

この「熱」っていうのは、勢いが止まるという感じ?でしょうか?

投稿者 ニャンコ : 2006年05月31日 18:00

すみません。もうひとつ教えて頂きたいのですが、
スクリプトをダウンロードさせて頂きデスクトップに保存して、開こうとしたのですが、
何のアプリケーションで開いたらいいのか解からなくて上手く開けませんでした。(恥)

このスクリプトのファイルを開けるために、何か必要なアプリケーションをダウンロードする必要があるのかなあ、
などと思ったりしています。

パソコンに馴れている人からみれば、そんなことも解からないの~と言われそうですが、
何しろPC初心者なもので、宜しくお願い致します。(大恥)

投稿者 ささみ : 2006年05月31日 20:07

いつも参考にさせていただいてます。
え~、スクリプトなんですが、パスワード掛かってるようで
開けませんです。
よろしくです!

投稿者 otk : 2006年06月01日 00:13

>> ニャンコさん, ささみさん
スクリプトの件、こちらのミスです
確認不足で、すみません
申し訳ないです

修正しましたので再DLしてみて下さい

投稿者 otk : 2006年06月01日 00:37

>>ニャンコさん
> この「熱」っていうのは、勢いが止まるという感じ?でしょうか?
何とも表現しにくいんですが、大別すると「勢い」に近いです

ただ本当は、勢いだけじゃなく、何と言うか
「ここで上げるのはストップを引っ掛けるつもりだな」とか
「このエリアを重視してるな」とか
そういった背景が値動きから感じられるような気がするという感じですね

ただそうは言っても「狙いが読める」という理屈っぽい感じもまたちょっと言葉が違う気もして
むしろ、「空気を共有しやすい」、と言った方が実感に近いんですが
ちょっとその辺りは感覚的なとこですね
機会があったらまたその辺も書いてみます

とりあえず、話を戻すと元の文章は「勢いが読みやすい」という感じに読み替えてもらえばOKです

>>ささみさん
書き込みありがとうございます
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