2008年07月07日

雇用統計の話をしてみます

やー、先週は結局マイナスだったようで…。
雇用統計前までは順当な上がりでしたが、きれいに持ってかれましたね。
ちなみに、今まで指標の話は触れなかったので
負けた今回、雇用統計や指標などの扱いについて書いておきますが
長期システム的には雇用統計はスルーです。関係なしとしていつも通りトレードしていきます。

その辺はむしろ裁量の話になってくるので多くは語りませんが
結局の所、長期システムはファンダメンタルの趨勢を反映していくとはいえますが
その反映のされ方というの巨視的です。
そういう意味で、反映に必要な数値というのは別に事前に予想された数値で充分なくらいです。その事前予想の時点で織り込む訳ですので、それで充分。

雇用統計なんかは、それを踏まえた上で、ほんのコンマ数パーセントの違いではっちゃけるお祭りと言えるので
そこを取ろうという短期トレードで見た場合、値幅も大きく重要な指標ですが
長期のシステム的には、当日どうこうするような必要は特にないと考えています。

結局のところ、指標カレンダーなどで見る「予想」と「結果」というのは、言い換えれば
民間が出した結果」と「国が出した結果」であって
両方、結果には違いない訳です。
「片方は結果じゃない」なんて事はない。
「予想」なんて言葉を使うから、予想と外れたらその値は事実じゃなかったかのような印象を持ちがちですが
民間が出した結果も、充分に実情に基いた結果の一つと言えます。

民間が基にしたデータと、国が基にしたデータで
確かに国にしか知りえない所もあるでしょうが
経済という、とてつもなく大きなものを計って先読みするにはどちらも不足で
どちらもあくまで客観というレベルです。

それにそもそも、国が出した結果であっても
一ヵ月後の指標発表時に、こっそり「先月分修正します。サーセンw」みたいな感じで
わりとコロコロ、場合によってはとんでもなく大幅修正して無かった事にしますから
その日発表された値がその時の経済を完全に表せているか―、つまり信用していいかという点で言えば
べつに、民間と国の信頼度は五十歩百歩と言えます。

それに、民間は数社が出していて、色んな企業が色んな数値を出しています。
結構、ブレもあります。でもその分、総合して見ればわりと実体を反映する事になるので
充分、有効な「結果」です。

という訳で、指標発表時というのは予想との僅かなズレに右往左往するイベントなので
その値幅を狙うトレード(短期)であれば、システムを止めるなどが必要になりもしますが
基本、勝ちとなるトレードの時は2~3ヶ月ポジションを持ち続けて大きく抜くうちのようなシステムからしたら
そんなに気にしなくていいものです。

それにそもそも、雇用統計の金曜に大きく下げたけど、次の月曜ですっかり元通りまで回復、っていうのはよく見る光景です。
でも、アナリストはまるで月曜の方は大きく報じません。
金曜のことは指標の結果を受けて、さも物凄い事が起こったかのように書くのに
翌日、同程度の大きな動きが起きても、小さくしか書かれません。「過熱感から買い戻された」とか、一言で終わりです。
そうすると印象に残るのは数日前から何度も扱われてきた金曜の方ですが、実際はその辺、印象の重み付けに差があるだけで、印象と実情がかけ離れている事はままあります。その月曜は物凄い事が起こったのです。ホントは。金曜と同じように。まぁ金曜が固定のイベントで、月曜はたまたまその時だからという違いはありますが、たまたまとは言えそのすごい事が何故起こったか? それは追求すべきなのに、その背景にはあまり触れられず一言で済まされ、結果酷く印象に残るのは金曜という事は多い。
ただ、そうやって印象に振り回されていては中々実情を捉えられないものなので、いったん印象は切り離して考えることが必要です。

今回も、結果は
6月-失業率は予想より悪く、
6月-非農業部門雇用者数変化も予想より悪く
6月-製造業雇用者数変化も悪く
新規失業保険申請件数も予想より悪い
というドルの悪材料のオンパレードですが、結果はドル買い。
しかもキレイに一切迷い無くドル買いです。ストンと落ちました。
つまり、あの指標の瞬間、大手は誰もドルを売ろうとしませんでした。
上ひげもロクについてません。あの結果にも関らず、です。

実はあの日、仕事の合間にさすがに木曜の雇用統計は珍しいのでチラッと直前にチャート見たんですが
そしたら、いかにもな形で指標前に1.59ワンタッチして戻して来た上、前後の形があまりに『おいおいおい』とツッコまざるを得ないものが描かれていたので
「…んん、今日このあとする事はもう決まってるのかな。今日は出来レースかな?」
と思ったらあの動きで。

ちなみにこれ以上は、裁量トレードの真髄を語るに近くなるので書き渋っておきますが
結局のところ、「予想」と「結果」なんていうと、片方は事実を反映していないかのように見えるけれど
本来は「結果」と「結果」であること。…「予想」という言葉尻に惑わされずにそれらの事を考えつつ
あとは、今回のような指標の時の大手プレイヤーの振る舞いを含めば
「長期システムトレーダーに、指標への備えはそう必要無い」
という結論に作者がなっているのも、なんとなく伝わるかなと思います。
ていうか今回の指標結果ガン無視っぷりは凄かった。

まぁ、考え方は各々あると思うので、納得いかない方もそれはそれ、その道を往けば良いと思っております。別に勝てれば何でも良いですし。

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まぁそんな訳で、長期的に見てのんびりやっていくスタンスは変わりません。
来週(ていうか、もう今週)の、月曜~火曜辺りに期待ですかね。
これで続落して負けたらカッコ悪いけど、その時は結局、「指標を甘く見た」のではなく、「元々のシステムが甘かった」という話と思っています。
現に、Type C&Dはまだまだ余裕の含み益+1000pips。。
相場観はそこまで違わないのに、ポジションの取り方で随分変わるもんです。

ちなみに、実はすでにTypeEとFなるものも完成してるので、それもパフォーマンス様子見中ですね。
一応、こんな成績のEUR/USDオンリーじゃ、有料版なんて提供できるわけがない!こんなんで金が取れる訳ないし申し訳なさすぎる!とは思っているので
EUR, USD, JPY, GBPによる主要6ペアはシステム作るつもりです。
今はGBPJPYで少し作ってますが、わりといい感じです。
まぁ、例の仕事がまだ終わってない(おい)なので、本腰入れるのはそれが終わってからですが
この8ヶ月で、作者の一つの予想は結果としてしっかり確認が取れ、それを超えるアイデアはすでに山のようにあります。早く仕事終えて、アイデアを形にしていきたいです。

あと、一つご報告ですが、金曜、この前の変更点の所為で朝一瞬、木曜のレートと木曜の指示が繰り返し投稿されてましたが
あれは、木曜のその場凌ぎの改修のせいでして、先ほど直しました。
あぁ、早く全面改修したい。。。

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ついでに、やや宣伝。
今日のように「指標はスルー」なんて書くと、指標を軽視しているように思われそうですが
むしろ逆で、作者は指標を重視するあまり、過去にこんなものをフリーで公開してます。
…こんな、シストレばりばりの所で言うのもなんですが、よろしければ裁量のお供にどうぞ。

まぁそんな訳で、『裁量の話もたまには面白かったかもわからん』とか思われましたら
ぜひぜひ、ぜひぜひ、ぜひぜひ。
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posted at 2008年07月07日 02:59