2007年02月28日

怪しいヒストリカルも使いようではないかなぁ…という話

普段あまり他ブログの引用などはしない当ブログですが
折角のブログ文化という事でちょっと自分でも。

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nyanko先生のブログで『怪しいヒストリカルデータ』というエントリが上がっておりました。その中で

 現在日本で人気の例のあのアプリも含めてデータの質がおかしいものが多い。
 <中略>
 システム取引関連のブログで華々しいバックテストのデータを公開しているものがある。もし、本気で運用しようと考えているのならデータソースを有料のものにするか、いろいろ調べて無料の中でも信頼に足るデータであることを確認してからにしたほうが賢明だ。
 <中略>
 そしてバックテストの成績を公開するのならデータソースも明示すべきだと思う。

と書かれていて、概ね同意なんですが
ただ、個人的にはデータの質は良いのと悪いのがあった方がいいんじゃないかなと思います。
その上で、『複数のヒストリカルでバックテストする』という工程を踏むのが大事なのではないかと。

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もちろん、質の良いデータを使うに越した事はないわけですが
結局のところ、ちょっとしたヒゲの上下動の振る舞いの違いなどでエントリーの様子が大きく変わってしまうようなシステムは
実戦で使うのが怖すぎるわけで、むしろそういった傾向があるなら事前に洗い出しておきたい。
なので、その微妙な挙動の洗い出しの為にも質の良し悪しの異なるデータが比較用にそれぞれ欲しい気がします。

ただまぁ、あまりに歯抜けが酷かったり、そもそものローソク足の本数が大きくズレている場合は
『n日間のxx』という計算式がほとんど狂ってしまうので、それは論外。
その辺りは拙作CandleStickEditorで整形すると、その辺り揃えて純粋にレートの微妙な違いで比較ができるかと思います。
(なんか宣伝みたいですいません…。そういうつもりじゃなかったんですが…)

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というか、今回上の記事を見るまですっかり忘れてたんですが
CandleStickEditorは、『1分足を登録して、1分足を書きだす』ことができます。
これ、一見ほとんど素通りなんですが
このソフトは『データの歯抜けを補完する機能』と、『マーケットの期間を限定する機能』があるので
こうやって一度ただ通せば、元データの歯抜けやバーの本数の不整合は大体直ります。
…今までずっと書くの忘れててすいません(すっかり忘れてた)。。

上の引用文中にある『現在日本で人気の例のあのアプリ』は、おそらくMetaTraderだと思いますが
確かにMTは、たとえば日足を表示してるはずなのに何故か1週間にバーが6本あったりする等おかしな点もありますが
このおかしなデータも、一度書き出してCandleStickEditorに登録し
日足を登録して、日足を書きだす』ように処理すれば、意味不明だった余分な土曜のバーを全て削除できます。
このやり方を組み合わせれば、ヒストリカルの致命的な部分は大体整えられるのではないかと思います。

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…なんか途中から話がズレてしまいましたが、話を戻すと
個人的には、それなりに質の良いデータでシステムをある程度作ったら
一度、実戦前にわざと少し質の悪いデータでバックテストして『成績がガタ落ちしないか』をチェックするという、
そういう、ものづくりで言う"耐久テスト"みたいなことを事前に試してみるのが良いと思います。
もし、ちょっと高値/安値の動きが大袈裟になったくらいでエントリーの様子が変わるようなら赤信号。
そうやって、レートの微妙な違いで振る舞いが変わらないかをチェックしてみるのが
実戦へのいい準備になると思います。
(というか、質がよくても1つのデータだけに頼るのはちょっと危険だとも思います)

個人的には、こうやって複数のヒストリカルでチェックしておけば、無料のものだけでほとんど大丈夫な気もするんですが、どうなんですかね…。

ともあれ、
『バックテストは、データの質も大事だけれど複数のデータでチェックする事がそのシステムの本来の評価に繋がるのではないか』
という話でした。


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posted at 2007年02月28日 17:34

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